いつでも転職できるように健康診断的に転職活動するべきという話はよく聞きますが、具体的にどうやって転職活動に必要な情報を収集したらいいのかは中々まとまっていません。
特に、転職エージェントや転職サイトは無料で使える一方、ブラック企業へ斡旋される可能性もありトラップも多いです。
そこで今回は、転職活動のコツとして転職サイトや転職エージェント、クチコミサイトを活用した情報収集に関するやり方についてまとめました。
私自身、2020年内定取り消しになって転職活動していたので、不況下の転職や若年層の転職の参考にもなると思います。
転職サービスの種類
まず、転職サービスは大きく3種類あり、その種類について解説します。
それぞれ概要を解説しますね。
転職サイト
転職サイトとは、転職の求人をまとめたサイトです。
転職サイトの利点は、サイトに登録すれば好きな求人を自分で選んで応募できる点にありますね。
一方で、未経験者だと応募しても職歴などのフィルターでバッサリと切られる点も。応募するのも、切られるのも自分次第という感じの転職サービスが転職サイトです。
転職エージェント
転職エージェントとは、キャリアコンサルタントやキャリアアドバイザーなどが求人を紹介してくれる転職サービスです。
基本的にキャリアコンサルタントの方が、転職志望者1人1人に沿った求人などを紹介してくれて、しかも応募書類の準備や面接対策、入社までのサポートもしてくれる待遇っぷり。さらにこれが今回紹介するエージェントは全て無料という。
一方で、そんなに希望ではない求人を紹介されたりして、あまり転職志望者の希望に沿わない転職活動になってしまうかもしれないというデメリットもあります。
クチコミサイト
クチコミサイトとは、「どんな人が働いているのか」「給与はどうなのか」「仕事環境は?」などの情報をまとめたサイトです。
基本的に企業を退職する人が書くことが多く、マイナスなことが書かれる傾向はありますが、かなり手触り感のある具体的な働き方がわかる貴重な情報源。
それでは、これらの転職サービスを活用した情報収集について解説していきます!
転職サイトによる情報収集ステップ
それでは、転職サイトや転職エージェントを活用した情報収集の主なステップとしては以下の5つです。
それぞれについて解説していきます!
転職サイトで求人の目星をつける
求人の情報収集をしよう!
まずは、求人情報が充実している転職サイトで情報収集をしていきましょう。
業種・職種問わずおすすめなのは、リクナビNEXTやdodaあたりの転職サイト。求人も豊富で情報収集を目的としてもかなり有効です。
この段階では、自分の転職の軸をもとに求人の検索をかけて、応募してみたい求人を探していきます。
正直、求人の募集条件(○○の実務経験必須)などはそこまで気にする必要はないです。それよりも、自分がどういう仕事に就きたいのか?どんな企業で働きたいのか?を考えることを優先しましょう!
転職エージェントに求人をもとに相談する
エージェントを味方につけよう!
転職サイトをざっと見て求人の目星がついたら、転職エージェントに相談して情報を整理していきましょう。
転職エージェントに登録すると、大体電話かWEBで面談があります。(2020年からはほとんどオンラインで完結していて便利ですね。)
その面談で、自分の転職の軸や希望の求人の候補をしっかりと伝えましょう。自分の転職活動に対する意識や考えをしっかりと伝えると、転職エージェントの方も「この人は本気だな」とか「自分の考えを持つタイプだな」と認識してもらえる分、転職エージェントの方も本気になってもらえます。
そのうえで、現在の転職市場はどのような感じなのかを聞き出していきましょう。
転職と一言で言っても、旬みたいなものがあり企業の採用や求職者のエントリーが活発な時期と冷え込みがちな時期があります。旬としては大体以下の通り。
このように時期的にも受かりやすさがまちまちと別れやすい印象です。
(期間の幅が広すぎてほぼ通年になっているんですが。。。)
これらを踏まえたうえで、現在市場として求人は増えているかどうか?業界全体として事業が伸びているかどうか?などの情報を転職エージェントから聞き出していきましょう。
求人の募集要項を分析する
募集条件からどうやったら働けるか考えよう!
転職エージェントに相談したら、エージェント紹介求人を応募するよう促されます。紹介求人や希望の求人を比較しつつ、求人の募集条件や募集背景などを分析していきましょう。
どこの求人にも、「○○の実務経験3年」や「◆◆の経験」などが書かれています。
希望の求人の募集条件がきつすぎ!諦めないと。。。
ちょっと待って!その前に分析もしよう。
希望の求人の募集条件が自分の経験と合致していない場合でも、一旦その求人を削除するのはまだ早いです。まずは、その求人の募集条件から「その会社ではどんな人材を必要としているか?」を考え、そこから「自分の経験から募集条件とどう擦り合わせられるか?」を考えましょう。
もう少し具体的に説明します。
募集条件:SIerの経験必須
という募集条件があるけど、自分はその経験が無い/浅い場合を例に解説します。
まず、募集条件から「その会社ではどんな人材を必要としているか?」を考えます。この例でいうと、SIerの経験必須はどんな人が欲しいのか?ということ。
早速この例での募集人材を分析結果から言うと、「設計から開発する綿密な管理のできる人」が欲しいと考えられます。
理由を解説するよ。
みなさんも決してSIerでだらだらテストしていれば全員内定!みたいなわけじゃないことはわかると思います。募集背景にも左右されますが、大抵はSIer特有の要件定義・基本設計・詳細設計からの開発という綿密なスケジューリングのされた開発スタイルが可能なことを募集条件にしていることが考えられます。
特にモダンな自社開発系の企業は割と取り敢えずつくってリリースするスタンスが多く、リリース後の管理に困っていることが多い。その理由から設計ができる人材を募集したいという背景を分析することが可能ですね。
大体の募集条件からの募集背景がつかめたら、次に「自分の経験から募集条件とどう擦り合わせられるか?」を考えます。この例では「設計・開発の管理ができる人材が欲しい」という条件と自分の経験をどう擦り合わせられるか?ということ。
私の知り合いの例だと、WEBデザイン業務でクライアントと要件定義した後、他のメンバーが要件定義からそれぞれデザインできるように設計書を作成した経験をアピールしたことで、SIerの経験が無くても書類が通過していました。
このように、募集条件から「どんな人材を必要としているか」「自分の経験とどう擦り合わせるか」を考えていくことで、募集条件に合致していなくても書類が通過する場合があります。
この段階は特に重要な内容なので長くなりましたが、募集条件やそこから見える募集背景をもとに情報を収集していきましょう!
特に気になる企業には企業HPとクチコミサイトで調査
求人の分析を踏まえて、特に気になった企業はホームページやクチコミサイトでより幅広い情報を収集していきましょう。
どうしても求人だけだと、その会社の事業は具体的にどのようなものか?や働いている人はどんな人か?事業として伸びているのかどうか?は見極めずらいです。そこで、クチコミサイトを活用して企業を別の視点でも見てみましょう!
個人的におすすめのやり方は、クチコミサイトで気になった企業のマイナス面を、転職エージェントに「何かうわさでこういうこと聞いたんですけど、実際どうなんですか?」と聞くやり方。転職エージェントも大概ウソはつけないので、それとなく企業の本当のところを答えてくれたりもしました。
クチコミサイトは、どうしても企業を退職する人が書くのでマイナス面ばかりが書かれがちなのであまり真に受けすぎるのもよくないですが、転職エージェントから情報を聞き出すネタとしてはかなり価値のあるサイトです。
特にOpenworkや転職会議は、クチコミサイトを運営している歴も長くとても情報が充実しています。両方とも活用して情報を収集することがおすすめ。
他にも、企業の事業に関する情報も収集できるといいですが、解説すると長くなるので、以下の記事で詳しく解説しています。(IR情報の見方について解説しています。)
企業を絞り込む
転職サイトの求人・転職エージェントの話・求人の募集条件・クチコミサイトの情報などなど。
これらから引き出した情報が大体出揃えば、あとは気になる企業に応募するだけ。
企業に合わせて職務経歴書を作成して、応募していきましょう。ここまで情報を収集してそれなりに分析できていれば、企業とのミスマッチもかなり軽減できると思います。
最後に
ここまで転職サイトや転職エージェント、クチコミサイトを活用した情報収集に関する解説をしてきました。
転職活動は情報戦です。
とは言っても、情報に囚われて応募をためらうことも勿体無いので、ほどよく挑戦しつつ、少しでも企業に違和感を覚えたらこの記事で解説した方法で情報を収集していきましょう!
皆さんの転職活動の参考になれば幸いです。
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